ATPふき取り検査

生体由来の物質をまとめて「見える化」

生命活動のエネルギーの貯蔵・利用に関わるATP*1 を汚染指標として利用して、洗浄後の機器や環境表面の清浄度を評価する検査手法です。ホタルの発光を司る酵素反応を使ってμgオーダーの汚れを1分以内に検出します。
ふき取りスティックが一体となった検査試薬と小型軽量の測定装置によって検査結果が現場で数値化されるので、何時でも、どこでも、誰にでも、清浄度の良否が判断できます。
汚染指標のATP*1にADP*2, AMP*3を加え、より広範な汚れに対応するシステムも開発されています。

*1 ATP:Adenosine Tri-Phosphate 
*2 ADP:Adenosine Di-Phosphate 
*3 AMP:Adenosine Mono-Phosphate

目的は環境・機器表面の洗浄管理

清浄度の数値管理

目視で出来ない清浄度の数値管理が可能です。

洗浄効果の比較

重点洗浄部位の明確化や洗浄効果の比較で、効率的な洗浄方法が選べます。

教育訓練

作業の稚拙を数値化し、訓練が効率化されます。

洗浄作業の検証

洗浄対象の清浄度を測定し、目標に達していない場合、再洗浄等の是正が直ちに行えます。

測定原理・特徴

汚染指標は汚れに含まれるATP(AMP/ADP)

ATPをホタルの酵素で光に換えて計測します。
「ふき取る→反応させる→装置で計測」1分以内に汚れの程度が数値化されます。 
*留意点:試薬の取扱、酵素反応の阻害

何時でも,何処でも,誰にでも,見えない汚れを可視化します

ポータブルな機器と綿棒一体型の試薬で誰にでも簡単に測定が可能です。
測定感度は多くの場合マイクロ(1/100万)グラムオーダーですが、汚れの種類で感度は異なります。

活用場面とその効果

従業員の意識改革

汚れの見える化により、洗浄作業に数値によるコミュニケーションが可能になります。“洗う”から“きれいにする”へ意識が変わります。

食物アレルゲン交差汚染防止

アレルゲンの直接検出に代えて、アレルゲンを含む食材をATPを指標としてモニターすることで、洗浄確認が容易に行えます。

洗浄不良箇所の発見と洗浄方法改善

製造ラインの汚染箇所を明らかにし、その場所の効果的な洗浄方法を組み立てる事が出来ます。酒造工場では火落菌の撲滅に成功しました。

医療分野への応用

医療においても歯科治療チェアユニットの清拭管理、手指衛生指導、内視鏡や手術用器材の洗浄評価、洗浄手順構築等に活用されています。

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